顧客事例

カゴメ株式会社の取り組み

5週間先まで、トマトの収穫量を予測可能

#スマート農業 #アグリテック #農業分野でのAI活用

株式会社エイゾス(本社:茨城県つくば市)は、生鮮トマトの需給調整の際に重要な情報となる収量予測の精度を高めることを目的とし、カゴメ株式会社(本社:愛知県名古屋市 代表取締役社長:山口 聡、以下「カゴメ」)と、同社の子会社で生鮮野菜の仕入・販売を行うカゴメアグリフレッシュ株式会社(以下「カゴメアグリフレッシュ」)と共同でAIを活用した生鮮トマト収量予測システムを開発した。カゴメでは、同システムを、2022年2月よりカゴメブランドの生鮮トマトを栽培する大型菜園に実導入した。これまでカゴメの契約菜園で蓄積してきた過去の週次リポートのデータをAIに学習させることで、カゴメでは5週間先までのトマトの収穫量を予測することに成功した。

課題

トマト加工品および生鮮トマトの販売を行うカゴメでは、生鮮トマトの生産も行っており、トマトの収穫量予測が大きな課題になっていた。これまではトマト菜園の出荷担当者が、経験や勘を頼りに生鮮トマトの収穫量を予測していたが、生鮮トマトの収穫量は、気候や栽培方法など様々な要因が影響するため、正確に予測するのは困難だった。

ソリューション

最初は、独自の気象予報システムを作ることを試みて、トマトの収穫量の予測精度を高めようとしたが、独自の気象予報システムを開発することは困難を極めた。そこで、これまで取得していた菜園データに目をつけることとなった。週次リポートには、トマトの種類ごとに気温や湿度、水やりの量、実際の収穫量など、100以上の項目が記録されていたため、そのデータを学習させた。AIの場合、特徴量を手動で抽出するよりも、すべての特徴量をAIモデルに学習させるほうが予測精度は高いため、すべてのデータを投入し、予測モデルを作成した。

結果

AIを予測に活用することで、トマトの収穫量を5週間先まで予測可能に。