顧客事例

大塚製薬株式会社の取組み

低分子医薬品の原薬製造におけるAIを用いた化合物分離条件の探索

#医薬品分析におけるAI活用

大塚製薬株式会社は、株式会社エイゾスが提供するAI解析プラットフォームMulti-Sigma®を利用して、 低分子医薬品の原薬製造における複数化合物の分離条件探索手法の構築に成功した。大塚製薬株式会社では、この新手法を日本分析化学会で発表し、実用に向けて更なる研究開発を進めている。

                     

目的

低分子医薬品の原薬製造においては、主成分以外の不純物・類縁物質を分離するために、高速液体クロマトグラフィー(HPLC:High Performance Liquid Chromatography)を用いることが一般的である。HPLCによる分離条件の設定には高度な知識と経験を要するが、誰もがこの条件検討を行えるようにして研究開発をスケールさせることは、原薬製造分野における長年の目標の一つとされてきた。

ソリューション

このようなチャレンジに対する取組みとして、少数データから高精度なAIモデルを構築可能な機械学習プラットフォーム Multi-Sigma® を用いた。 蓄積された自社データをMulti-Sigma®上でAIに学習させ、自社化合物シリーズに特化した保持時間予測AIモデルを構築した。構築したAIモデルを用い、まだ実測していない化合物に対する保持時間の予測に成功した。さらに、このAIモデルを用いてピークが互いに十分に離れるような分離条件を自動的に探索し、候補として提示する手法の開発にも成功した。

結果

本研究で構築したモデルを用い、複数化合物の予測保持時間を比較することで分離条件を探索するためのフレームワークを開発した。これにより、HPLC を用いた分離条件検討の効率化およびノウハウの形式知化に資する有用性が示された。今後は、学習データの拡充や特徴量設計の改良を進めることで、予測精度の一層の向上が期待される。